ちいさいひと第5巻の前半に収録されているエピソード5は、養育里親がテーマになっています。
里親というと、養子縁組を連想しますが、今回の養育里親というのは概ね18歳までの子供の養育を児童相談所から委託される「里親委託」というものです。
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- 梅田佑都(ゆうと・6歳)
- 向田泰幸:養育里親
- 向田佐江:養育里親
- 相川健太:児童福祉司
- 塚地誠:児童福祉司
- 宮脇真司:児童心理司
- 藤井東児:青葉児相・副所長
- 大場聡子:ベテラン児童福祉司
- 長澤綾香:保育士
佑都(ゆうと)くんの両親は離婚していて、それぞれ再婚しています。佑都くんはその両方の家を行き来させられていて、どちらの家でも虐待を受けていました。
実の父親、母親ともに佑都くんを育てる意思がなく、一時保護所に入所することになったのですが、かなりの愛着障害(※)を抱えていて、施設の人ときちんと交流することが出来ません。
そこで、青葉児相・副署長の藤井東児の提案により、養育里親の委託先を探すことになりましたが、里親との面接や、お泊りの際の衝動的に反抗する態度で里親候補に断られてしまいます。
最後の里親候補となる、向田夫婦に一縷の望みを託します。
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養育里親:佑都(ゆうと)くんに対する向田夫婦の愛情と覚悟
里親候補の向田夫婦に少しづつ打ちとけていく佑都くん。何度かのお泊りも順調で、このままいけば里親の委託先に決定できそうな雰囲気になってきました。
ところが、次のお泊りの際に急に暴れて、ガラス窓に突っ込んで怪我をしてしまいます。
健太たち児童福祉司も急いで家に駆け付けて事情を聞き、向田夫妻に任せてみることになりましたが、夜の10時過ぎ、帰宅した健太(児童福祉司)達のもとに「佑都くんがいなくなった」との知らせが入ります。
児童福祉司や保育士、児童心理司、警察が捜索をはじめますが一向に見つかりません。
しかし、空腹と寂しさに耐えられなくなった佑都くんは、自ら向田夫婦の家に向かいますが、玄関先で寝ていた向田夫婦の姿を見ると、逃げ出してしまいます。
佑都くんは、自分の実の父親と母親から邪魔者扱いされていた過去を持っていて、それが心の深くにトラウマとしてあるので、自分の居場所はどこにも無いと思っています。
逃げる佑都くんに追いついて、向田泰幸は佑都くんに言葉をかけるのですが、その言葉には向田夫妻の愛情と覚悟が込められたものでした。
その言葉を聞いた佑都くんは!?
あまり広く知られていない「養育里親委託」の難しさなども良く分かるエピソードで、とても考えさせられる内容です。
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