ちいさいひと第2巻~第3巻に収録されているのは、2011年3月11日に東北の太平洋沿岸を中心に発生した東日本大震災を背景に、児童福祉司の葛藤や、母親と子供の絆を描いた物語です。
人間の力が遥かに及ばない極限の状態において、児童福祉司は何を考え何を行ってきたのか。心に葛藤を持つ母親は息子を守れるのか。非常に考えさせられるストーリーであり、人間として忘れてはならない心を感じることが出来る物語です。
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・大島玲奈:母親
・大島歩:息子
・相川健太:青葉児相・児童福祉司
・藤井東児:青葉児相・副所長
・長澤綾香:青葉児相・保育士
・本橋夏生:石巻児相・所長
・梅原裕美:石巻児相・児童福祉司
・佐藤優介:石巻児相・児童福祉司
2011年3月11日14時46分18秒、仙台市の東方沖70kmの太平洋の海底を震源とする東北地方太平洋沖地震が発生しました。
宮城県石巻市の宮城県合同庁舎内にある石巻児童相談所では、津波警報を聞いて逃げてきた人たちを合同庁舎の上階に避難するよう誘導していました。
石巻市の別の場所では、大島玲奈・歩の親子が津波から逃れようと必死に走っていますが、息子の歩が転んでしまいます。
津波はすぐそこまで来ているなか母親の心には「この子が・・・いなければ・・・」という悪魔のささやきが聞こえます。母親のとった衝撃の行動とは!?
石巻児童相談所の児童福祉司の葛藤
合同庁舎に避難した約600人は、津波からは逃れられたものの完全に孤立した状態になっていて「自分の身内の安否さえ分からないのに、他人の子供を助けないとダメなのか?」と葛藤する児童福祉司も出てきます。
合同庁舎から出る事も出来ず、外部と連絡も取れないため「管内の子供の安否確認が取れない」と、責任感ある児童福祉司達は焦りを感じます。
震災から4日後、ようやく石巻児童相談所の職員が、助けを必要としている子供たちのための活動が始まることになったのですが、措置児童の安否確認、在宅指導の要保護児童の安否確認、さらに177か所の避難所の調査を行わなければならないのに、職員の数はわずか20名。しかも、公用車は水没しているため交通手段がありません。
そんななか、東京から駆けつけた相川健太も同行して、懸命に児童の安否確認や避難所の調査を行っていく姿がとても感動的に書かれています。
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極限の状態で人々が支え合って生きた軌跡
避難所の調査を行っていた際に、津波から逃れてきた大島玲奈・歩の親子に遭遇します。
津波から逃げている時に「この子が・・・いなければ・・・」と思ってしまった玲奈は、実際にどんな行動をとったのか!?
未曾有の災害となった東北で、1人ひとりがどんな想いを繋いできたか、どのように助け合ってきたのか。
ちいさいひとのエピソードの中でも、最も感動的な物語となっています。
このエピソードのキーワードは、
「子どもは俺達の輝く未来だから・・・」
ぜひご自分の目で読んでみる事をおススメします。
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